MiniTool Partition Wizardでパーティションを自在に操ろう

MiniTool Partition Wizardで自由自在

 Windowsでディスクのパーティション操作を行う場合、「コンピュータの管理」に含まれる「ディスクの管理」を使用することになる。
 例えば、パーティションを分割したり、結合する場合。あるいはパーティションのサイズを変更したい場合もある。
 パーティションに対する操作は一通り可能となっているが、実際には制限があったり、操作が煩わしかったりする。
 例えば、以下のようなディスク構成となっており、Eドライブのパーティションサイズを変更する場合、Eドライブ上で右クリックしても「ボリュームの縮小」はグレーアウトされており選択することができない。

 これは、EドライブがFAT32であることが原因だ。拡張時にも同様の制限を受ける。以下の例だと、ディスク3には未割り当て領域が存在するにも関わらず「ボリュームの拡張」を選択することはできない。

 操作対象のパーティションがFAT32以外であっても、Windows10のディスクの管理ツールには分かりづらい制限がある。
 例えば、プライマリパーティションを拡張する場合、そのパーティションの直後に未割り当て領域が必要となる。論理パーティションを拡張する場合は、そのパーティションの直後に空き容量が必要だ。
 こういったWindows10の制限(仕様)を理解していなければ、いざパーティションを操作する場合に考え込んでしまうことになる。



 パーティションの状態、状況を意識することなく直感的に操作できるツールは複数存在するが、それらのツールの中でも操作方法が簡単で、安心して使用できるツールとして「MiniTool Partition Wizard」を紹介したい。

 MiniTool Partition Wizardは無料版と有料版が用意されているが、パーティション操作に関しては無料版で十分だ。まずは、MiniToolのページにアクセスして、無料版のMiniTool Partition Wizardをダウンロードしよう。
 ダウンロードやインストールは簡単なので、これらの説明は省略する。

https://www.partitionwizard.jp/

 MiniTool Partition Wizardのダウンロードとインストールが完了したら起動してみよう。ディスクの構成に違いはあれど、以下のような画面が表示される。

 MiniTool Partition Wizardでの操作の流れは、基本的に2段階となっている。まずはパーティション操作を行い、どのような結果になりそうかを確認する。
 次に、操作を適用することになる。つまり、2段階目の「適用」を行わない限り、パーティション操作は完了しないようになっている。このため、操作をためらう必要はなく、気軽に試してみることができる。
 ここでは、ディスク3(Eドライブと未割り当て領域)の操作を行う。ディスク3には未割り当て領域があるので、Eドライブを拡張してみよう。

操作手順は以下の通りとなる。
①ディスク3のEドライブを選択(クリック)する。
②画面左のメニューから「パーティション移動/サイズ変更」を選択する。
③「>」をマウスで選択し、左右にスライドする。
④「OK」をクリックして操作を完了する。(この時点では、まだパーティション操作は実施されていない)

 一通りの操作が完了したら、画面左下の「適用」をクリックする。「適用」をクリックするまでは、実際のパーティション操作は実施されていないため、「取り消す」をクリックすることによりすべての操作を取り消すことができる。
 また、「適用」をクリックするまでは、保留中の操作として経過が表示されている。(以下の画面では、ディスクのサイズ変更を2回行ったため、2行表示されている)

 「適用」をクリックすると、最終確認のメッセージが表示される。操作を適用する場合は「はい」を選択する。

 作業の進行状況が表示された後、「すべての保留中の変更を正常に適用しました。」のメッセージボックスるが表示されれば完了だ。

 このように、MiniTool Partition Wizardを使用すれば、簡単かつ安全にパーティション操作を行うことができる。
 繰り返しになるが、操作は2段階構成となっており、最後の「適用」をクリックするまでは何度でも作業をやり直すことができるので、臆せず気軽に試すことができる。

 他にもWindows10標準の「ディスクの管理」では実現できなかったり、操作が煩わしかったりするものとして、以下のようなことがある。これらのいずれも、MiniTool Partition Wizardでは実現可能だ。

1.MBRとGPTの相互変換
  1つのドライブにパーティションを4つ以上作成したい場合や、3TB以上のディスクを使用する場合は、
  MBRをGPTに変換する必要がある。
  Windowsの標準機能で実現する場合、すべてのパーティションを削除してから実施する必要があるが、
  MiniTool Partition Wizardであればパーティションを削除することなく、つまり現在のデータを保持
  した状態で操作を行うことができる。
  注意)OSがインストールされているディスクに対して、MBRとGPTの相互変換を行うためには
     有料版のMiniTool Partition Wizardを用いる必要がある。

2.NTFSとFAT32の相互変換
  Windows標準の機能では、変換時にフォーマット(初期化)する必要がある。また、32GB以上の
  パーティションをFAT32でフォーマットすることはできない。
  この「32GB以上のパーティションをFAT32」でフォーマットする機能は重宝している。
  例えば、ドライブレコーダーやGoPro等のアクションカメラでは、32GB以上のマイクロSDカードを
  利用することが多いが、ドライブレコーダーやアクションカメラ、あるいはそれらに付属する専用の
  ツールを用いないとFAT32でフォーマットすることはできないのだ。

 以上のように、MiniTool Partition Wizardは痒い所に手が届くツールだと言える。無料版でも十分に使えるが、より多くの機能を用いる必要があれば有料版も用意されている。