ラズパイに外付けSSD/HDDを接続しよう

Raspberry Piに
外付けHDDを接続する

 Raspberry Piに外付けのSSDやHDDを接続します。データの保存場所として、起動用のマイクロSDカードでは容量に限りがありますし、信頼性やスピード面でも不安があります。
 Sambaをはじめとしたファイルサーバ用途だけではなく、デスクトップPCとして使用する場合でも活用できる場面があると思います。

準備

 準備として、以下の環境を用意してください。

  • 最新のRaspbianが動作していること(Raspberry Piは3または4を想定していますが、2でも動作すると思います。)
    sudo apt-get update、sudo apt-get upgradeが実行済みであること
  • 外付けのHDDやSSD、あるいはUSBメモリ等があること。
    これらのメディアは、NTFSでフォーマットしておいてください。

自動マウントの設定

 それでは、ラズパイに外付けのHDD、SSD、あるいはUSBメモリを接続します。
 接続したHDD等のアイコンと、「リムーバブルメディアの挿入」ウィンドウが表示されます。
 ここでは、「キャンセル」をクリックします。

 接続されているHDD等、デバイスの状況を確認し、接続されているHDD等をアンマウントします。
 LXTerminalを起動し、以下のコマンドを入力してください。
 「/dev/sda1」の箇所は、お使いの環境に合わせてください。(最初のdfコマンドで確認します。)

df
umount /dev/sda1

 アンマウント(umount)が成功すれば、デスクトップ上にあるデバイスのアイコン(ここでは「Data」という名称のHDDアイコン)が削除されます。)

 接続されているHDD等のデバイスをマウントするディレクトリを作成します。
 LXTerminalを起動し、以下のコマンドを入力してください。
 作成するディレクトリの場所や名称は、お使いの環境に合わせてください。(任意の場所、任意の名称で構いません)

sudo mkdir /mnt/ext_hdd
sudo chmod 777 /mnt/ext_hdd

 ここまでで一通りの準備が整いました。次は、ラズパイ起動時に自動的にマウントされるように設定します。
 手順としては、マウントするデバイスの固有情報を調べ、その値をfstabという設定ファイルに追記します。
 LXTerminalを起動し、以下のコマンドを入力してください。
 作業を容易にするため、LXTerminalを2つ起動しています。

sudo blkid
sudo mousepad /etc/fstab

 Windowsのメモ帳のような画面が表示されますので、以下の文字列を最終行に追加します。
 「PARTUUID=」の後ろの値は、最初の「sudo blkid」を実行した際に表示される該当デバイスのUUIDの値です。(画面の赤色のアンダーライン部分を参照してください。)
 PARTUUIDの値はお使いの環境に合わせてください。

PARTUUID=bae903cc-01 /mnt/ext_hdd ntfs defaults,nofail 0 0

 fstabファイルへの追記後、ファイルを上書き保存して終了します。
 ラズパイを再起動します。

自動マウントの確認

 ここまでの設定が正しければ、再起動後は自動マウントされています。コマンドやファイルマネージャーでマウント状況を確認します。

 dfコマンドで確認します。/dev/sda1(外付けのHDD)が、/mnt/ext_hddにマウントされていることが確認できます。

 ファイルマネージャーでも確認します。
 動作確認のため、TEST_FILE.txtを作成しました。

最後に

 今回の作業により、外付けのHDDを自動マウントできるようになりました。この領域をsamba等で使用すれば、信頼性、スピードともに向上が期待できます。